さよならと21時半の憂鬱

今日、新宿に用があったのでついでに新しいコンタクトを買いに行ったら「昨日までなら眼科での検診を受けずにご購入頂けたんですけど」と言われた。どう考えてもツイてない。
ちなみに、昨日もスポーツクラブに行って入会時に無理やり契約させられた水素水を解約しようとしたら「昨日までなら無料だったんですけど」と言われた。どう考えてもツイてない。
どう見ても大学生なりたての女の子に僕は1680円支払った。たった1日遅れただけで、だ。心の底から切なくなった。

いい流れ悪い流れというのはあると思う。どんなことをしていても。どこで誰といても何をしてても、だ。

以前、映像を撮って暮らしている知り合いの人に「人は調子がいい時、悪い時でオーラの写りが全然違う」と教えてもらったことがある。スピリチュアル的なことはあまり信じない僕だが、僕はそこそこ写真の写りが悪いので「ああ、いまあんまちゃんとやれてないんだなあ」とかってそういった写真を見るたび生活を戒めようと誓うのだが、不意にくる悪い流れにはやっぱりなかなか逆らえずにいる。

この間、友達の付き合いで全然知らない人達がいる飲み会に行ったら「俺、バンドやっててえ」という人がいた。
そしてそのあと「俺、こんど吉祥寺◯◯ってライブハウスでライブがあってえ」と自慢(単に他人にちゃんと心を開いている彼に嫉妬しただけかもしれないが)され、よかったら見にきてくれないか、と誘われた。

基本的に人見知りなために「僕、バンドやってます」と見ず知らずの人になかなか自己紹介ができないのと、彼の天下を傷付けるのもなんだか悪いなあと思ってしまったのでそのあと回ってきた僕のターンでは「墨田区役所の福祉課で事務員してます」と、とっさになんの根拠もない嘘をついてしまったのだが「バンドやっててえ」の彼はとどまることを知らず、仕切りに音楽について熱く語っていたし、ああ、言うことなすこと全部薄っぺらいなあ。ああ、僕の友達のこと可愛い後輩として自慢してる、ああ、「インスタントガールさあ僕に気付いて…?」とか思いながらひたすら彼の話を聞いていた。

思うのだけど、人の嘘やハッタリに付き合っている時ほど「頭が悪いのはどっちかな?」と悲しくなることはないと思っている。
だから、今日の僕は実に情けなかったと思うし、救いも何もないどうしようもない奴だったのは確かなんだけど、でも「強い言葉を使ってマウントを取る」みたいなことがしたい訳では決してなかったので「へぇ!渋谷にはキノトってライブハウスがあるんだ!」とかって相槌を打つだけのリアクション要員と化してしまっていた。

果たして、本当にかっこわるいのは誰なんだろうか。

汚めのおじさんと渋谷の街に消えていった、僕に白ワインを勧めてくれた素性もよく知らないひとつ年上のお姉さんのことを思いながら今日は眠ろうと思うんです。
ゴールデンウィークが近いです。おやすみなさい。

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