8月20日と8月21日

◆20日
昼間、近所の川に行ってぼーっとして、夜は近所の店でちょっとだけ飲んだ。帰りは適当に電車に乗ってしまったので、乗り換えのラクな駅を選びながら、ぐるっと迂回して家まで帰った。本、持ち歩いてて良かった。日曜日らしい日曜日。

◆21日
たくさん寝た。これ以上、寝れない!ってくらい寝た。月曜日らしからぬ月曜日。

ずるずると布団から起き出してからは「かもめ食堂」という映画を繰り返し見つつ、作業をすすめることにした。見るたびムーミンに関するちょっとした知識が増えていくのと、取りこぼしていたらしい片桐はいりさんの絶妙な表情が毎回新鮮に見えて、とても良い映画。作業は、それなりに進んだ。

そういえば、自分はムーミンを好きな女の人が好きなことが多い。なんか、気付いてしまったからとりあえず文字に起こしてみたんだけど、考えれば考えるほど恥ずかしいしイヤな話だ。前言撤回。ふざけるんじゃない。ムーミンなんて、かもめのエサにでもされてしまえばいい。

一昨日から、くるりをずっと聴いている。

僕が思ういちばんかっこいいヒーローは、それまでまったく頼りにされていなかったのに土壇場になって突然あれこれ決着させ始め、最終的には世界や話の結末すら変えてしまうようなヤツなんだけど、くるりはなんだか、そういう人物が出てくる作品のBGMにぴったりな気がするのだ。今更、こんな学生時代から大好きで聴き続けているくるりの話なんて「好きな女、全員ムーミン好き説」を自分で唱えるよりも恥ずかしい事かも知れないが、ふと考えたときにそう思ってしまったのだから仕方がない。頼りがいがなくて、所在も経歴もよくわからない三流ヒーローが世界を救う瞬間に流れる歌は、クリストファーが逆手でスティックを握りリズムを刻む「ロックンロール」に違いない。

ヒーローともムーミンとも話は違うが、僕はたまに、魔法か超能力が使えるんじゃないかという人に出会う事がある。大丈夫です、病気じゃないです。

もちろん、音楽は魔法ではないし、夢見る少女じゃいられないし。だれも魔法も超能力も使えないのだけど。でも、ヒーローやらライダーもそれとおんなじで、時々そんな風に思える人がいるのはなんでなんだろう。僕は魔法が使いたかったし、なれるものならヒーローやライダーにもなってみたかった。もしくさ、まだこれからなれるだろうか。何本かの導線の中から瞬間的にヒロインが着ていた服の色を頼りに青の導線をハサミで切ったり、米軍の所有する戦闘機に乗り込み、塩の結晶に突っ込んで行ってみたり出来るだろうか。

少なくとも、ダラダラ起きてきた週のアタマの月曜日、作業も止めて、こんなことを近所のガストでひとり、延々考えているようじゃどんな世界も救えない気がするし、救われる方の世界もこれじゃあ不憫で仕方がない。

ムーミンに呪い殺される前に、さっさと帰って今日は早く寝る。

カテゴリー: TEXT