TEXTのてきすと 2

恐ろしいくらい降りましたね、雪。降ったんですよ。東京は。笑っちゃうくらい降った。

昨日は最寄り沿線が機能(冗談ではない)していなかったため、帰りは諦めて近場に住んでる地元の友人にご飯に付き合って貰った後、一時間弱歩いて帰りました。ひと気のない国道をBUMP OF CHICKENの「スノースマイル」を20点くらいの声真似で歌いながら歩いていたら、かえって楽しくなってしまって4回くらい自ら雪に突っ込んだりもした。冷たかった。雪が冷たいこと、完全に忘れてた。

そんなわけで「TEXTのてきすと」#2です。

※ネタバレ多数のため、まだ聴いてない!って人はAmazonの在庫をすべて買い占めてからお読みください。

M-2.エスケープ

リコチェットマイガール、この曲しか知らねえって人も多いんじゃないでしょうか。

最初に作ったのは2012年の春頃だったと思います。フレーズとメロディをスタジオに向かう電車の中で思いついたので、その場で鼻歌をiPhoneのボイスメモに録って、そこからスタジオで当時のメンバーと合わせながら作っていったのを覚えています。

今作に入ってるエスケープは新録の音源です。Youtubeに上がってるバージョン(Apple Musicにあるやつ)とは全く違うので、是非今作のバージョンを聴いてほしいし、聴き比べてほしいです。

新録バージョンのイントロ部分・間奏では、ギターがメインで鳴っています。旧バージョンではエレピのリフがメインだったんですけど、池ちゃん(池田晃一 / Gt)のギターテイクがすごく良く録れていたのと、エレピは小さくしても旧バージョンを知ってる人なら耳がエレピの音を探して聞こえてくるんじゃないだろうかという狙いもあって、あえてミックスの際にギターを前に、エレピを奥にしてもらいました。

これに関しては僕らのレコーディングを担当してくれたエンジニアの横尾さん(velvet room studio店長)がとても相談に乗ってくださって「どこまでの曲にしましょうね」と話し合った結果が今の形となりました。continueとの繋ぎの兼ね合いもあって勢いがあるほうがいいなと思っていたので、ラフミックスが上がってきた時には「完全にこれです!」と、横尾さんに電話してしまったのを覚えています。完全にこれです。

曲のアレンジ自体はそのままの方が違いが分かって良いかなと思ったので2サビ以降を除くと殆ど変えてないんですけど、フレーズ自体は全員まったく別のものを、しかも結構4人とも自由に弾いています。

というか、今回一度もスタジオで4人で音を合わせたりしてなかったんですよ。普通はレコーディング前ってスタジオで何度か合わせたりするんですけど。オンラインで音源だけをやり取りして、レコーディングもバラ録り(別々に録った音を重ねていくレコーディングのやり方)だったので、かなりサポートのみなさんには負担を掛けたなと個人的には反省もしてるんですけど、改めて聴くとやっぱりこのメンバーだから出来たんだよなと。メロ→テーマに戻る部分のコレさん(有島コレスケ / B)のラインとか、1サビ前のギターフレーズとか。お互い(僕含め)様子見つつだったとは思うんですがそれでも要所で個性を出してくれていて本当に有難いなと思いました。

あとは自作の弁当を現世に垂れ流す妖精でお馴染みの大内岳(The White Waltzs / Dr)とはいつもリズムについてケンカするんですけど、この曲に関しては別段こだわって叩いてくれていたので、なんにも言う事なかったですね。そりゃもう何年も叩いてくれてるしね、この曲。

アレンジを大幅に変えた部分はというと、いつもライブでやっていた繋ぎのようなものを2サビの後に入れ込んでみたり、Cメロのリズムを変えてみたりという感じ。これは旧バージョンを録った直後くらいから「こっちのがいいな」と自分の中で思っていたところだったので、形に出来てよかったです。

あとはコーラスでしょうか。旧バージョンには全く無かったんだけど今回は自分で当てたものを重ねてもらいました。それから、大サビ前のアコギのフリが個人的には一番の聴きどころかなと思います。かっこいいーと思いました。イントロはいないんだけど、Aメロひと回し終わった後からスッと入ってくるんですよね。アコギ。すごいぜ池ちゃん。

ちなみにギターソロは「絶対アンテナでやらないやつやって!」って言って弾いてもらいました。どうもありがとう。


 

歌詞についての話。

その昔「エンドロール」という曲がリコチェットマイガールにはありまして、

「騙し合い苦しみ限りあるこの生活を幸せという どうかしてる」といった歌詞だったんですけど、そこから派生した曲として当時書いたのを記憶しています。サビとかは結構そのまま歌ってるしね。

湿っぽい恋の話というよりは、生活や人の挙動に対してあらゆる矛盾や不信感を抱えている中でそれでも特定の誰かを想うことに憧れを持っていたんだけど、結局人がどうこう、人を想うことがどうこう言う前に、人の覚悟の前では怖気づいて目を伏せてしまう、自分の方がどうかしてたっていうような話でして、なんというか今思うとすごく暗いなと歌詞を読み返しても思うんですけど、確かに昔僕はそういうようなやつだったなと。いま、歌詞を読んでいたら思い出しました。

でも、それらを想った上で自覚出来た時こそが真のハッピーエンドだと僕は思っているので、多分当時もポジティブに書いたつもりだったと思うし今見返しても「前向きな曲に書けたな」とは思ってます。解釈し過ぎかな。

ちなみに作った当初、バンドでそれまで作っていた楽曲とは全然違う曲が出来てしまって「ああ、まあこういうのもあってもいいだろう」くらいに考えていたんですけど、まさかここまで(僕らの中では)聴いてもらえる曲になるとは思ってなかったし、僕はこの曲のせいもあってか湿っぽいやつとか後ろ髪引かれてるようなやつだとか、そういう風に思われがちなんですけど実際全然そんなことなくって、果物で言えばパパイヤかスターフルーツのような男ですので、イメージのギャップというかそういうもので一時期はすごく歌うのが嫌になった曲でもあります。(事実、2015年~2016年辺りはほとんどライブで歌ってない)

あとは、旧バージョンのMVがYoutubeには上がってるんですけど、僕らの中では初めてのMVがこの曲だったので、曲自体に自分たちを知ってもらうきっかけをたくさん作ってくれた想いとかそういうものもあるんですけど「DOKASTRよ」とかってすごくイジられたな…とか、映像自体が結構な紆余曲折あって急遽に撮った作品だったんですが、髪型も服装も本当に着の身着のまま言われるがまま、なすがままに撮影して頂いた記憶があるので「僕、上着のフード触りすぎでは?」とか「なんでこんなに襟足長いんだろう」とか、そういうので落ち込んだりとかも当時はしたので、懐かしいです。とても。

旧バージョンも、当時ギターを弾いてくれていた遼ちゃんという男が良いフレーズ弾いてくれていたので好きなんですけどね。あとは僕の声が枯れ過ぎ。

 

何はともあれ、このタイミングで録り直せてほんとうに良かった。

 

余談が多く挟まりましたが明日はトランスファーについて。

おやすみなさい

稲荷

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